新年明けましておめでとうございます。
本年も中小企業業界が発展していくことを強く祈念しております。
さて本稿は特別寄稿です。
まず本稿のポイントをお伝えします。
-------<本稿のポイント>--------------------------
マーケットに激変は起こったが、いつまで続くのかわからない
正解を探すと迷走する恐れがある
中小企業が淘汰されないために必要なことは
根本的な三つの経営力(存続力、伝達力、解決力)を強め、補完し、尖らせること
これにより会社の安定度が向上し、想定外に耐えうる強い企業体質が構築されていくようになる
三つの力を強化するために企業エネルギーを集中していく先に活路がある
三つの力について社内及び金融機関に発信する行為事態に、共感と信頼の空気が集まってくる
すなわち、淘汰されない路線に進むことになる
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さて、激動の2020年が終わり、新しいステージになる2021年が幕を開けました。
コロナショックで世界が一変した昨年。
年末には一日の都内のコロナウィルス感染者数が1300人を超えました。
一体、本年はどうなっていくのでしょうか?
昨年を超えるインパクトが控えているという声もあれば
4月以降好転していくという予測もあります。
実際の未来は誰にもわかりません。
先が読めない激動期にはどのように経営をしていくべきなのか?
未来予測は難しいものの、想定外に備える経営方法は存在します。
弊社ではこれまでに長寿・高収益型経営を研究してきました。
その中から導き出されたことは、想定外に淘汰されない企業の経営には
特徴があるということです。
その特徴を弊社では独自に経営の原理、経営の方程式、経営テクニックなどに分類してコンサルティング実務に活用してきました。
本稿では、それらの実務で効果を実証してきたノウハウの一部をご紹介します。
以下に記載していることは、本年以降もお客様企業にて実施する内容ですので
コロナ禍を乗り切るために奮闘されている経営者には
ご一読いただくことで、一定の参考にはなるものと信じております。
では、本題に入っていきましょう。
弊社がこれまで、お客様の難局を乗り越えるための方策の羅針盤にしてきたのは、三つの力の強化です。
三つの力の強化策を立案し、事業計画に織り込む。
その事業計画で社内を統一し、
取引金融機関からの長期的支援の関係を構築。
後はPDCAサイクルを回しながら三つの力を強めていく。
このときにポイントは、“なるべく早期に”です。
この流れを正しく進めると、経営者の心理的負担は軽減しつつ、企業の潜在企業力を自然と引き出していくことになります。
徐々に経営軌道が安定化していき、想定外に淘汰されにくい企業体質が備わっていくようになります。
ここで三つの力について解説します。
三つの力とは、存続力と伝達力そして解決力です。
①存続力
企業が市場から退場することなく存続するために作用する力です。
具体的には、
必要以上のキャッシュを調達できる環境
従業員の会社に対する帰属意識を生みだす仕組み
迷走を回避する情報掌握体制
この力は、リーダーの求心力に大きく左右されます。
②伝達力
必要な収益を生み出してくれる優良な顧客に自社の情報を
適切に届ける力です。
具体的には
競合他社と顧客争奪戦において必要な功績を生み出す宣伝の仕組み
顕在化していないニーズを持つ顧客に、自社の必要性を認知
させる仕組み
この力は、時流の変化を察知する感度に大きく左右されます。
この力を強めるためには、個人顧客ビジネス・法人顧客ビジネスに関わりなく、ツイッターとユーチューブの2つのツールを活用することが効果的です。
③解決力
競合他社では提供できないような付加価値を顧客に
提供する力です。
具体的には、社会的必要性が高く、顧客の理性ではなく感情に
届く価値を創出し速やかに顧客に提供する仕組み
この力は企業風土の風通しの良さに左右されます。
以上の三つの力を強化することを経営の軸に位置付けます。
実行の際には、スピード感と思い込みの回避を留意します。
闇雲の根性論に走らないことが肝要です。
具体的アクションが思い浮かばいときは、徹底的に探すことです。
今の時代、探し続ければ、必ず見つけることができます。
本稿のアクションが成功した場合には
顧客は感動し、収益増加の波を知人友人に話し出して口コミが広がっていきます。
社員は日々自発的に成長し、人材層が時を経るほど厚くなっていきます。
取引のない銀行から無担保融資の提案が舞い込むようになり
取引銀行からの支援姿勢が積極的になっていきます。
これらの変化により経営者は会社のハンドリングがラクになり
どんな難局が起きようとも、楽しめる余裕を持てるようになります。
以上、長文で乱筆となりましたが、本稿が御社の経営にとって何かしらの参考になれば幸いです
本年、御社にとって善き一年となることを強く祈っております。
令和3年 元旦
株式会社経営進化研究所
代表取締役 馬場一郎